Pinterest • 世界中のおしゃれアイデアまとめ

Pinterest でおしゃれアイデアをまとめましょう!

公園//青桐の梢で鳴く蝉めがけて補虫網を振り回している子供。 団扇を持った学生がふたり、ブランコを揺らしている。 逆さにしたビール箱の上で将棋をさしている老人。 サルスベリはすでに花を散らしているが、その下の草むらはまだ鬱蒼としている。 公園の向かい、テラスのあるカフェで冷たいチャイを頼んだ。

翁草//クズ鉄の「異端」の器にヒトリシズカで遊んだ後は、「正統派」の竹の花入れを引っ張り出して来た。 入れた花はオキナグサで、小学生のとき、はじめて園芸の通信販売で取り寄せた植物だった。 カタログに載っていたミステリアスなダークブラウンの花の写真にグッときたのだが、春先に届いた苗は未だ莟もみえず、毛糸屑の塊みたいな姿にガッカリしたのを覚えている。 花壇にあって映える花では決してないが、独り舞台に載せると味わい深い俳優のような顔になる。 丸く提がっているのは黒花アケビの花。

秋の匂い//                    葉をちぎると立つ樟脳の匂い                    鼻の奥に滲みいる秋空の匂い//クスノキ

釣花//先日、日光で渓流沿いの道を歩いていると、「どちらから?」と釣人が話しかけてきた。その人は30年間、東京から日光まで釣りに通っているそうだ。 帰りのバス停で再び一緒になった。 「釣れましたか?」と尋ねると、岩魚が五匹、まあまあの成績とのこと、霧降の冷たく澄んだ流れに棲む岩魚はたいへん美味しいらしい。 バス停の周囲はススキの原。 奥さんのお土産にと、ススキを刈っていた。 花は釣花の実と秋海棠。

器// 京橋の骨董屋の床の間仕立てのウインドーに、美しい古銅の鶴首があり、いつも花が生けられている。 先週はバイモユリ、昨日は鴇芍薬が入っていた。 鶴首にはもちろん値札など付いていない。 聞いたところで手の届く額ではないだろうから聞いたこともない。 仮に手が届いたとしても、我が家には似合わぬ代物だよと言い聞かせながら、 それでも毎週のようにウィンドーを覗いている。 自作のセメント製の花器に二輪草の花。

逡巡//緞帳の裾からこちらを覗き覗き 二の足を踏んでいる 春//アケビ、フキノトウ

初秋//寝苦しい夜も少なくなって、タオルケット一枚では心許なく感じる。

相性 //アジサイに似合う花、テイカカズラ(定家蔓)。花弁の質感が似ている。

最美的意外..

彼岸過ぎ迄//このところ、気力も体力も吸い取られて半病人のようだと思っていたら、やはり彼岸である。 毎年春の彼岸の頃には体調が下降するのだが、それは、母の命日が彼岸の入りに当たり、七回忌を迎えた今は、わざわざ蓋をあけて覗くようなことはしなくなったが、日に日に蛇に呑まれていくような、肉親の姿を見つめる外なかった病室の記憶が意識の底で蠢くのか、それともただ単に陽気や気圧の変動の所為なのかわからぬが、彼岸の時分には、異界の磁場が口を開け、足許の砂が退いていくような感じがする。 こういう時には一週間、電話線も引き抜いて眠り呆けたい誘惑にかられるが、幸いそれを果たせずにいるのは、急には代理の立たない仕事のあることと、離れて暮らす老いた父のいるお蔭。 もっと気儘な身分だったら起きあがれなくなっていたかもしれない。 先々、歳をとって身寄りや仕事が無くなっても、私が出張らないとダメだと思いこめる何かを負っていないと、私のようなタイプは危ないな、と、けっこう真剣に思っている。