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公園//青桐の梢で鳴く蝉めがけて補虫網を振り回している子供。 団扇を持った学生がふたり、ブランコを揺らしている。 逆さにしたビール箱の上で将棋をさしている老人。 サルスベリはすでに花を散らしているが、その下の草むらはまだ鬱蒼としている。 公園の向かい、テラスのあるカフェで冷たいチャイを頼んだ。

公園//青桐の梢で鳴く蝉めがけて補虫網を振り回している子供。 団扇を持った学生がふたり、ブランコを揺らしている。 逆さにしたビール箱の上で将棋をさしている老人。 サルスベリはすでに花を散らしているが、その下の草むらはまだ鬱蒼としている。 公園の向かい、テラスのあるカフェで冷たいチャイを頼んだ。

土の花 / 起源

土の花 / 起源

三月一日//   勿体ぶった冬が長い裾を引き摺っていて、その下で春が飛び出したくてウズウズしているような日。

三月一日// 勿体ぶった冬が長い裾を引き摺っていて、その下で春が飛び出したくてウズウズしているような日。

ikebana by Toshiro Kawase, Japan

ikebana by Toshiro Kawase, Japan

器//    京橋の骨董屋の床の間仕立てのウインドーに、美しい古銅の鶴首があり、いつも花が生けられている。 先週はバイモユリ、昨日は鴇芍薬が入っていた。 鶴首にはもちろん値札など付いていない。 聞いたところで手の届く額ではないだろうから聞いたこともない。 仮に手が届いたとしても、我が家には似合わぬ代物だよと言い聞かせながら、 それでも毎週のようにウィンドーを覗いている。  自作のセメント製の花器に二輪草の花。

器// 京橋の骨董屋の床の間仕立てのウインドーに、美しい古銅の鶴首があり、いつも花が生けられている。 先週はバイモユリ、昨日は鴇芍薬が入っていた。 鶴首にはもちろん値札など付いていない。 聞いたところで手の届く額ではないだろうから聞いたこともない。 仮に手が届いたとしても、我が家には似合わぬ代物だよと言い聞かせながら、 それでも毎週のようにウィンドーを覗いている。 自作のセメント製の花器に二輪草の花。

供物//以前実家に富有柿の木があって、肥料もやらないのに水分の多い甘い実をたくさんつけていた。 収穫の後、毎年木のてっぺんには一つだけ実が残された。 庭に寄るヒヨドリなどの野鳥のためだった。 浅草のような都会に生まれた母が、どうして田圃の隅に一束の稲を刈り残すような心得があったのか、 日本人はそうしたことに自然と心が向いてゆくのだろうか。 茶の間のガラス戸越し、木の頂きに揺れる一点の赤。 初冬の青空や、そこに吹く風に供えられているようだった。             花/落ち穂 器/鍬

供物//以前実家に富有柿の木があって、肥料もやらないのに水分の多い甘い実をたくさんつけていた。 収穫の後、毎年木のてっぺんには一つだけ実が残された。 庭に寄るヒヨドリなどの野鳥のためだった。 浅草のような都会に生まれた母が、どうして田圃の隅に一束の稲を刈り残すような心得があったのか、 日本人はそうしたことに自然と心が向いてゆくのだろうか。 茶の間のガラス戸越し、木の頂きに揺れる一点の赤。 初冬の青空や、そこに吹く風に供えられているようだった。 花/落ち穂 器/鍬

相性 //アジサイに似合う花、テイカカズラ(定家蔓)。花弁の質感が似ている。

相性 //アジサイに似合う花、テイカカズラ(定家蔓)。花弁の質感が似ている。

風起.

風起.

二輪草//晴れた週末、郊外の山を歩いた。 山と言ってもいつもと同じ、都心から1時間余りの、正確には「山の裾野」なのだが、携帯の電波も届かない、ひとけの無い山道で、トロい私は花に手を伸ばしているうちに崖から滑り落ちるかもしれない。 最近はそんなことも考えて、一人で出かける時は誰かにゆく先を告げていくことにしている。  少し歩くと老人ホームが建っていた。 ちょうど昼時で、ベッドの上で食事の介護を受けている人の姿が見えた。 こんな人里はなれた場所で、パジャマを着て過ぎる時間は速いのだろうか、遅いのだろうか。 まったりとした無音の時間を想像したせいか、暖かすぎる陽気のせいか、急に重くなった体でまた歩き出した。  帰り道、再びホームの前を通ると、傾きかけた日の下で、小川の縁に二輪草の群れが満開だった。

二輪草//晴れた週末、郊外の山を歩いた。 山と言ってもいつもと同じ、都心から1時間余りの、正確には「山の裾野」なのだが、携帯の電波も届かない、ひとけの無い山道で、トロい私は花に手を伸ばしているうちに崖から滑り落ちるかもしれない。 最近はそんなことも考えて、一人で出かける時は誰かにゆく先を告げていくことにしている。 少し歩くと老人ホームが建っていた。 ちょうど昼時で、ベッドの上で食事の介護を受けている人の姿が見えた。 こんな人里はなれた場所で、パジャマを着て過ぎる時間は速いのだろうか、遅いのだろうか。 まったりとした無音の時間を想像したせいか、暖かすぎる陽気のせいか、急に重くなった体でまた歩き出した。 帰り道、再びホームの前を通ると、傾きかけた日の下で、小川の縁に二輪草の群れが満開だった。

心の衷で想ったり願ったりするのも美しいけれど、言葉にすると思いがけず嬉しいこともやってくる。  料理上手、旅上手のC女史は陶芸も上手い。 女史のブログでこの皿を見た時、思い切りのいい構図と、窯の焔が悪戯した自然の亀裂が美しく、 思わず「いいなぁ・・・」と言っていたら、気っ風のいい女史がその大切なお皿をくださった。 施釉と無釉で色分けた表面は浜辺のようだ。 蟹の空揚でも載せたらさぞやと思い、銘、『潮招き』。 でも、蟹は無かったので浜昼顔のつぼみをおいた。

心の衷で想ったり願ったりするのも美しいけれど、言葉にすると思いがけず嬉しいこともやってくる。 料理上手、旅上手のC女史は陶芸も上手い。 女史のブログでこの皿を見た時、思い切りのいい構図と、窯の焔が悪戯した自然の亀裂が美しく、 思わず「いいなぁ・・・」と言っていたら、気っ風のいい女史がその大切なお皿をくださった。 施釉と無釉で色分けた表面は浜辺のようだ。 蟹の空揚でも載せたらさぞやと思い、銘、『潮招き』。 でも、蟹は無かったので浜昼顔のつぼみをおいた。

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