先々回、鎌倉時代初頭に建てられた「東大寺開山堂(かいざんどう)」の、現在とまったく変らない洗練された工作の「目違い付鎌継ぎ(めちがいつき・かまつぎ)」を紹介しました。そして、先回は「鎌継ぎ」は、古代:奈良時代の建物にすでに使われていたとして、「法隆寺金堂」の「裳階(もこし)」の「台輪(だいわ)」の「角鎌継ぎ:古代鎌」の例を挙げました。今回は、法隆寺の「東院伝法堂」、同じく「東室(ひがしむろ)」に使われている「鎌継ぎ」の例を挙げます。図面は以前にも紹介した図ですが、今回のために編集しなおしてあります。上から一段目、二段目の図は「奈良六大寺大観法隆寺一」から転載・編集。以下三段は、写真も含め、「文化財建造物伝統技法集成」から転載・編集したものです。最下段は、「構造用教材」(日本建築学会編)からの転載・編集です...日本の建物づくりを支えてきた技術-17・・・・継手・仕口の発展(2)