国会、江戸時代に戻る〜萎縮を狙った「見せしめ」としての懲罰
入管法改正/取材に応じるワヨミさんとポールニマさん=2023年6月8日こちらもおすすめ>>伝説のバンド「THE FOOLS」のボーカルは、なぜ月形刑務所で命を落としたのか〜動画に残された死に至るまでの過程6月9日、入管法の改悪が参議院本会議で可決、成立した。 この連載でも触れてきたように、そもそも立法の根拠が崩壊していることが明らかになったにもかかわらず、外国人を見殺しにするような恥ずべき法案が、である。私の知る外国人の中には、「この法案が成立して強制送還されるなら自殺する」と口にする人もいる。すでに難民申請は3回目が却下されている彼は今、どれほどの恐怖の中にいるだろう。 日本にいる多くの人にとって、この法案が成立しても生活にはなんの影響もないかもしれない。しかし、コロナ禍の3年間、多くの外国人困窮者と出会う中で、彼ら彼女らは私にとって「ともに活動する仲間」になっていった。最初は「支援される側」だった外国人が、今や相談会や現場には欠かせない存在になっているのだ。通訳をしてくれたり、料理やお茶を振る舞ってくれたり、最近では出張「難民・移民フェス」で毎月のように一緒に時間を過ごす。彼...

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「難民を人間扱いしない国が、どう市民を人間扱いするのか」入管法改正案に反対する集会。立法の根拠に疑念も
入管法改正案に反対するデモの参加者たち(東京・渋谷)<関連記事>「『ペルーへ帰りなさい』は間違い」在留資格のない子どもに「在留特別許可」を。ペルー人女子学生が会見国会で審議中の入管法の改正案に反対する集会とデモ行進が5月21日、東京・渋谷であった。非正規滞在の外国人の収容や送還ルールを見直す同法案。法律が必要という根拠となる「立法事実」の一つに疑いが浮上し、廃案を求める声は一層高まっている。「『外国人は嘘をつく』という偏見が、法改悪の原動力に」2021年3月に入管施設で亡くなったスリランカ人ウィシュマ・サンダマリさんの遺族代理人の駒井知会弁護士は、国連大学本部前で開かれた集会でマイクを握り、こう訴えた。「入管法“改悪”の政府案は、国際人権法を打ち破って、入管へのさらなる権限集中と(権力の)暴走の加速、そして難民鎖国を完成させようとしています。これを阻止しなければ、難民を守れません。そして、日本市民を守ることもできません。難民を人間扱いしない国が、どうやって市民を人間扱いするんでしょうか」5月17日の参院法務委で、日本維新の会の梅村みずほ議員がウィシュマさんについて「ハンガーストラ...

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